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思い込みⅢ
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アマカワくんも、コウくんも、俺のこの質問には興味があるようだった。
とは言っても俺とは違って、二人とも、物凄く真剣な顔つきだ。
「──何で貴様らに言わないといけない。楽ちゃんならまだしも……。」
「そんなこと言わずに、蛭ちゃんお願い。」
手を合わせてお願いすると、蛭ちゃんはきょとんとして俺を見た。
「……分かった…………。」
「え?」
「似てるから許してやる。」
──ま、真似たつもりはないんだけど……。
「……凪波絶華だ。」
「「……っ!!」」
アマカワくんとコウくんは顔を見合わせて、ごくりと唾を呑む。
「蛭崎は何で絶兄と知り合いなんだ……?」
「……ぜつにい? お前まさかあいつの弟なのか?」
「いや、従兄弟なんだ。」
蛭ちゃんは失笑して、アマカワくんのことを哀れんだような目で見た。
「ストーカーは健在か?」
「あ……いや、それが……」
アマカワくんは泣きそうなくらい寂しそうな顔をする。
それを見て、蛭ちゃんは石のように、ぴたりと固まった。
「お前の大好きな人ってもしかして……」
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