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スキンシップⅢ
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校舎と逆の方にある体育館の裏へやって来た。
トモは手を離すと、古びた壁の横穴から体育倉庫の中に入って、マットの上に座った。
──や、やっぱり誘われている!?
恐る恐る隣に座ると、ドキドキと胸の鼓動が更に早くなる。
外のすぐそこに設置された電柱のスピーカーから、チャイムの音が鳴った。今教室の方ではHRが始まったところだろう。
少し、心を落ち着かせて、トモの何を考えているのか分からない横顔に視線を注ぐ。
「トモ……」
「何?」
俺と目を合わせて、不思議そうに首を傾げる。
「俺はあいつのこと好きなんかじゃない。」
トモは俺の視線から逃げるようにして目を逸らす。
再び手を握ると、カアッと顔を赤くして、ぶんぶんと振り回す。
抵抗して強く握ると、諦めたのかそのまま下へ下ろした。
「絶華の野郎にお前の記憶を消されてた時、楽に言ったんだ。お前の俺を思う気持ちはただの〝思い込み〟だって。」
「〝思い込み〟なんかじゃない。白舞は真剣だよ。」
「俺は〝思い込み〟だった。」
トモの肩に頭を乗せると、トモは少しだけ身動ぎする。
「お前が好きだ。」
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