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スキンシップⅤ
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気付けば唇を近付けていて、キスしようとしていた。
「ため……だってば……。」
「どうして……? 俺のこと嫌いだから?」
「そう言う訳じゃないけど……。」
「じゃあ好き?」
「好き……だけど、そんなんじゃない。」
「じゃあ好きになれよ……。」
見つめると、また恥ずかしそうにして目を逸らす。
「……俺はこんなことがしたくてここに来たんじゃない。」
「体育倉庫でマットの上なんて、誘ってるようにしか見えねえよ。」
「絶兄のこと話したかっただけだよ。」
「お前の口からあいつの話なんて聞きたくねえんだけど。」
──これは本音だ。
好きな人から〝愛してる人〟の話を聞くのは大分ダメージを食らうだろう。
「何で絶兄は俺なんかを好きなんだと思う?」
「可愛いから。」
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