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こーちゃん、トモくんⅣ
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「いい加減にしてよお兄ちゃ──」
「兄ちゃんなんて大嫌いだッ!! 何でこんなことするんだよッ、何でいつもいつも──こんな……っ」
トモくんの言葉を遮断して、コウくんが怒鳴り散らしたとたん、
『やめろ。』
彼が、耳元に囁いた。
「……え?」
コウくんが呆気にとられてゼッカさんを見つめている。
それを見て、ゼッカさんは彼の顎を指で引いて、
唇に唇を押し付けた。
「ん……っ!? /////」
コウくんは目を見開いて驚く。
──俺やトモくんも、ただ驚いて、何もできず見ているだけだった。
薄ピンク色の妖艶な唇が目の前でゆっくりと離れて、ゆっくりと動いた。
「ちょっと来て。」
コウくんを無理矢理立たせると、手を取り、引っ張って店の外へ連れていってしまった。
目の前の状況に付いていけず、硬直していると、机の上に美味しそうなハート型のハンバーグが置かれる。
「あんまり店内で騒がないでね。後机叩くのもやめてね。もし崩壊したら店建て直して貰うから。」
店員さんの言葉なんて耳に入らない。
ゼッカさんが出て行く前に扉の前で言った一言が、耳にこびり付いていた。
『白舞楽夜(がくや)、全部思い出してもいいよ。』
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