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1ー3
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「君を…ある者に預けます」
それが、初めて出逢ったアルゼス様だった。
齢、四歳の子供が彼の正体を知ったのは、魔界に来て十年経った時だった。
闇の世界で生きると、誓った、あの日でもある。
だが、これは序章にしか過ぎないと知るのは、十二年の歳月が経ってからだった。
僕が魔界へ堕とされる前から、歯車が狂い始めていた真実を知らされる日が徐々に近付いて来ているとは、当時は思いもしなかった。
全ては、母様と父様の出逢いから廻り始めた。
魔族と大天使の…。
淡く、儚い恋愛から、惨劇の鐘の音が鳴り始める。
ゴーン、ゴーンと、悲しい幕開けを待っていたかの様に。鳴り響いていたのを誰も知る由は無かった…。
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