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高校生の関君 3
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さて、話は美佐雄のことでしょ?と思っていますね、そのとおりです。
運動神経がないのは言った・・・球技大会や体育の授業の有様を見れば一目瞭然だ。
バカだ、これも言った。それは大量の漫画を読んでいたりするのと、成績順位からの分類。
俺もあまり頭がいいとはいえないが、それより下なら、確実にアホいと思う。
「太くてたくさんより、細いの沢山だから、まだマシだよ。」
生方の髪に関してコメントしているのを耳にしたとき、もっとマシな慰めがあるだろうと思った。
そしてニヘラっと笑ったのだ。
それはいささか子供っぽく、てへペロみたいにアザトクない。
思わず俺までニヘラっと返したくなるような類の笑み。
溝口のいうガン見の原因はこれだ。
美佐雄のニヘラ顔。
俺はたぶん、この表情が好きで見てしまうのだろう。
あくまでも表情というものであり、美佐雄を好きなわけではない。
しかしよく見ていることで、美佐雄情報が少しずつ蓄積される結果になった。
皆目見当つかないのだ。
何故にプラトン・・・・『マンガで読み解く哲学』←こんなのだったら理解できる。
よりによって岩波文庫。
俺がもっと解せないのは、そんなのを読みだした美佐雄に対して生方がノーコメントなことだ。
当たり前に受け止めているが、受け止めすぎじゃなかろうか?
美佐雄の変貌が不可解だ。
おまけに、俺のお楽しみである、ニヘラってのがナリをひそめてしまった。
まったくもって残念至極・・・きわめて遺憾
どうしてしまったんだ、美佐雄!
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