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変えられなかった想い 4 ※R18
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パニックになりながら、ドアノブに手をかけてひねる。
まさか、そう思いながら回すと、扉が開いた。
暗闇の中かから聞こえてくる梅村君のうめき声。それとともに、行為中の独特な匂いと音が充満していた。
扉をとじて、恐る恐る音のする方へと歩む。カーテンの隙間から漏れていた光が、君と誰かを照らしていた。
「やめ、やめて!! 若葉さっ……ああああ!!!」
「いいね、透君っ、最高だよ、はっは」
ギシギシとベッドの音が鳴る。暗闇に慣れた目で見えた光景は、紛れもなく、君が誰かとセックスをしている姿だった。
君とやり直したい。
思い直して、勇気を出して……やっとの思いで来たというのに、俺は……俺は。
固まっていると、梅村君を抱いている知らない男と目があった。
「透君、あっち見てみなよ。」
「んっふぁんっ」
トロトロに溶けそうな表情をした梅村君の顔を無理やり振り向かせるその人。ニヤリと笑って言う。
「君の振った男が来たみたいだよ? 未練がましいよね?」
意識朦朧としている梅村君には、そいつの声が届いていないようだ。焦点もあっていない。
「こんな淫乱に腰を振って、そんなに俺とのセックスが気持い?」
意地悪く笑いながら、一層腰の動きを早めるそいつ。
俺は、意識を飛ばしそうになっている君が、そいつにいろいろされている姿を見ているのが限界だった。正直、吐き気が襲う。
「うめ……むらく、ん」
なんとか、声を振り絞って君の名を呼ぶ。もしかしたら、俺がいるということに気づいてくれるんじゃないか、そんな事を期待してしまっている自分が恥ずかしい。
「んんっ、はぁん!!」
「よしよし、いい子だ。いいよ、もっと、閉めて! はぁっ……くっ」
追い討ちをかけるように激しくなる腰の動き。それを見て、俺の中で何かがプチっと切れた。
「……じゃねーよ。」
きつく拳を握りしめて、俺は言う。
「梅村君に触ってんじゃねーよ!!」
勢いに任せて、俺はそいつの顔面目掛けて殴った。
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