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1ページ目 7 弟side
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「よし。じゃあ明日行こうか。おふくろ、車借りていい?」
「まぁいいけど。傷付けたら殺すわよ?」
「…ハイ。」
と言うことで兄貴の運転でやってきたのは長野県上田市。
「啓太、そこ立って!ほら、笑えよ。撮るぞー。」
カシャ。
上田城の真田石、という大きな石の前に立たされて写真を撮らされた。
城主の真田昌幸が切り出してきた石だ、とかなんとか兄貴が言っていた気がする。
「もうちょっと櫓の写真撮りたいから啓太そこ立って。」
そう言って兄貴がカメラを構えながら下がっていく。
「はぁ。」
思わずため息が零れる。
兄貴は俺じゃなくて城の写真を撮りたいだけで、俺を立たせるのは大きさを示すに分かりやすいから。
小説とか雑誌とか、テレビとか映画とか兄貴は歴史モノが好きだ。
普段写真なんか撮らないくせに城跡に来た時だけはりきってカメラを構える。
昨日写真の話をしたからオマケ程度に俺を写すだけでメインは城。
まぁ、兄貴が楽しそうだからいいんだけど。
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