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2ページ目 2 弟side
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「啓太、その…。さっきはありがとう。助かった。本当に…。」
俺に手を引っ張られて歯切れ悪く言う兄貴の声はどこか居心地悪そうだった。
「これからアパートで待っててよ。」
「いや、この時間もう暗いし…。」
この時間に高校生が外を歩いていることなんて普通なのに。
「どこも触られてねぇだろうな?」
「ん…触られてないよ。」
「手、掴まれたりした?」
「…して、ない。」
後ろを振り返ると兄貴と目が合う。さっと逸らされた。
分かりやすい。
「待って待って待って!!痛っ……う…。」
早足で兄貴のアパートへ帰ってきて玄関に入るなり靴を脱ぐ間も惜しくてドアに兄貴を押し付け唇を塞ぐ。
「んっ!ま、…て……ふぅッ。」
待ってなんかやらない。
兄貴に会うまでのこの一週間、ずっと待ってたんだから。
口腔に舌をねじ込んで一方的に犯すキス。
角度を変えて、何度も何度もしつこく舌を差し入れる。
「んっ……んっ……。」
兄貴はすごく苦しそうだった。
舌に絡めて注ぎ込んでいる唾液を懸命に飲み込もうとしているけれど口の端から俺のと兄貴のが混じったものが顎に伝っていった。
顔の横に縫いつけられるように押さえ込まれている手がぴくんぴくん脈打つ。
やがて力が抜けてきて膝から崩れ落ちそうになったところでようやく解放してやる。
「んっ……はぁ…。」
足の間に入れた俺の膝に身体を預けるようにして俺を見上げて苦しげな熱い息を吐く顔は上品な顔立ちからは想像できないくらい艶めかしい。
悩ましげに眉をひそめて、目を潤ませて上目づかいで。頬を紅潮させて息を荒くしている姿。こんな兄貴を他の奴に見せたくないし、見せるつもりもない。
今にも崩れ落ちそうな兄貴の背中に腕を回して自分の元に引き寄せる。
くて、と頭を肩に預けてきた。
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