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変わった、と言っても髪を染めたり、家に帰って来ない、というような目に見えた変化はなかった。
ユウが居た時同様、仕事で帰りが遅いあたしに代わって家事は完璧にこなしていたし、成績も上位をキープしていた。
今と同じくらいの時間だっただろうか。
「あっ……!お、お邪魔しています!!」
たまたま仕事が早く終わって帰宅すると、ケイしかいないはずの家に女の子がいた。
「啓太くん、あたし帰るね。」
「そう。気を付けて。」
女の子はあたしを見て気不味そうな顔をしたのに、ケイは平然としていた。
別に、彼女ができることぐらい特別なことでも何でもない。
中学に上がると同時に低かった身長が一気に高くなって声変りが始まった。
元々顔立ちも整っているからモテるのは無理もないことだった。
ただ問題なのは、見かける女の子が毎回毎回違うことだった。
母親のあたしが口を出すものではないと思いつつもそのことを指摘したら「ただ付き合ってと言われたから。断る理由もないから付き合っているだけ」、と言われた。
「優子さんに心配かけるようなことはしていない」、と言われたら黙るしかなかった。
そういう顔も、悪びれている様子はなく、怒っているわけでも笑っているわけでもなく無表情だった。
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