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朦朧とする意識の中、いっそこのまま殺してくれればなんて、都合のいいことを思った。
ふっと首を絞める手の力が緩み、喉に一気に空気が入り込んできて噎せた。
何度も殴られたし、口を塞がれたし、首を絞められたのに、苦しくて苦しくて苦しくて意識が飛びそうになったところでその行為が止むんだ。
何度も何度も、死のうと思った。
だけど、いざ刃物を手に持ったところで勇気が足りなくてそれ以上動くことができなかった。
楽に死ねる方法を調べていたことが弟にバレて両手両足の自由を奪われ、口を塞がれ目隠しをされて殴られ続けたこともあった。
何よりも、この身体を見たら死ぬ気が失せた。
首や手首、足首にはベルトやらネクタイやらガムテープやらで拘束された痕が赤黒く付いていて時間が経っても消えないのだ。
それに、身体中に付けられた鬱血痕を他人に―――両親に見られたくはない。
俺が死んだことによって弟との関係が公になるなど、死んでも死にきれない。
ふに、と何かが下唇に触れた。
「もうちょっと頑張って。」
それが上の歯を押し上げて口の中へ入ってくる。
大きさ的に親指だろうか?
やがてそれはすぐに出て行った。
頭を持ち上げられ、今度は唇に柔らかい物が押しあてられる。
「口開けて。」
もう、抵抗する気力もない。指一本動かしたくない。
ぐいぐいと押し付けられたが、俺が口を開けないことに焦れたのか、弟の手が俺の顎を掴んで無理矢理口を開かせた。
「んぶっ!?」
よく知った大きさ。匂い。感触。温度。
親指の比にならないくらい太くて、大きいそれがゆっくりゆっくり口腔を進んでゆく。
生臭くて、独特の匂いがして、熱い肉塊。
気持ち悪い。
「ん゛ー、ん゛ーん゛ー!!!」
せめてもの抵抗にくぐもった声を張り上げる。
フェラさせられた後は必ず吐いて、殴られた。
「大丈夫。ゆっくりやるから。」
言葉通りゆっくり入ってきた肉塊は深くまで侵入してこないでゆっくり引き抜かれ、またゆっくりと入ってくる。
圧迫感と吐き気は凄まじいけれど、喉の奥まで暴かれないだけかなりマシだ。
あと、絶えず髪を撫でられていたから。
片手で後頭部を押さえられ、もう片方の手で優しく髪を梳かれていた。
こんなこと、しないでほしい。
優しくて可愛かったあの弟はもういないのに。
その手が温かくて、つい昔を錯覚してしまう。
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