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「はい。」
目の前に手を差し出された。
「早くして。それともまた目閉じた方がいい?」
そう言われて、ようやく理解する。
カーッと顔が熱を持ち始める。
キスしてほしい、とは言われたものの「口に」なんて言われてなかった。
いつも自分からしてくるくせに俺にさせるなんて意地が悪い。
差し出された手を取って、手の甲に唇を押しあてた。
「ふはっ!はははっ。」
「何だよッ!」
突然弟が笑いだした。
「ふはっ…はー。幸せ。」
ひとしきり笑った弟がそう呟いた。
「ありがとう、兄貴。もう悔いはないよ。」
この続きは、聞きたくない。
「殺して。」
迷いのない声で、そう告げた。
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