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6ページ目 1 弟side
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兄貴がセックスを好きじゃないのは承知している。
別にセックスなんてしなくても同じ空間で二人きりの時間を過ごす。それだけで充分。
だけど、兄貴の全てが欲しいと思う時もあるわけで。
好きじゃないことを強要することなんてできることならやりたくない。
兄貴が、悪いんだからな。
兄貴からしてみればきっとそれは何でもないことに違いない。
シャワーを借りて部屋に戻ると、先にシャワーを済ませた兄貴がベッドに寝転んで本を読んでいた。
兄貴が着ている黒いTシャツはいつも俺が泊りに来た時にパジャマとして借りているものだった。
元々それは兄貴の物だし、ハンガーに掛けられてベランダに吊るされているのを見たことがあるから日常的に着ているのだろう。
普段白や淡い色の服ばかりを着ているからなのか、髪が乾ききっていないことでいつもと違って見えるからなのか。
その姿は、どこか色っぽい。
兄貴の手から本を取り上げ、いつもと違う雰囲気を纏う愛しい人の唇を塞いだ。
兄貴に拒否権なんかはない。
兄貴の全ては、俺のモノなのだから。
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