アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
8ページ目 2
-
「好きだよ、兄貴。」
肩まで掛けていた毛布を胸の下の位置まで剥がされ、弟の唇が首筋をなぞりながら下がっていった。
くすぐったさに背筋を震わせながらようやく自由になった右手を弟の頭に置き、左手は布団の上に投げ出した。
「愛してる。」
肩に頭を埋めながら呟くように弟が言う。
「お前よくそんなセリフ恥ずかし気もなく言えるな。」
「あんたは言葉にしないと分からないだろ。」
顔を上げた弟が少しムッとしたように言った。
「俺そこまで鈍くねぇよ…。」
サラサラの黒髪を梳いてやると鎖骨に一瞬だけ痛みが走った。また、同じ位置に弟の証が刻まれた。
「啓太、怒らないで聞いてほしいんだけどさ。」
「ん?」
「好きな子とか気になる子とかいないの?」
「いないよ。昔も今も、ずっとこれからもあんただけだよ。」
面倒臭そうに、だけど何の迷いもなく当然のように言い放つ弟。
弟に「好きな人ができるまでお前のモノでいる」と約束した。
当分「弟のモノ」でいることは辞められそうにない。
「もう寝ようか。」
襟のすぐ下に埋まっている弟の頭を両手で抱きしめた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
126 / 228