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まだ夢を見ているのかと錯覚しそうになる。
「お前、その格好…。」
「今の俺にはこれしかできない。」
布団の中に潜り込み、俺のモノを舐めていた弟はワイシャツに昨日穿いて見せた黒のスカートという出で立ちだった。靴下は見に付けておらず、素足を晒しているその姿は夢で見た女だった弟を彷彿とさせた。
容姿や声にさほど違いはない。だが、夢で見た弟には豊満とは言い難いが形の良い乳房がワイシャツを押し上げていた。
弟が俺の手を取り、自分の平らな胸に当てさせた。手のひらに少し早い弟の鼓動を感じた。
「ない胸で悪いけど。」
『柔らかいでしょ?』
夢の中の弟は、俺の手を取り自分の胸に当てさせてそう言った。
「『触ってよ。』」
現の弟と、夢の中の弟が、ピタリと重なった。俺は動けずに、ただ弟の心臓の音を聞いていた。
「夢で、じゃなくて俺を抱いて欲しい。」
弟の真っ黒な瞳には、俺の間抜けな顔が映っている。
「ここまでさせておいて俺に恥かかせるの!?」
脳が全く機能していない。弟の瞳の中の自分をただ見つめていたら、焦れた弟が声を上げた。
「これ以上どうしたらいいの!?あんたが望むなら男やめたっていい!だから…。だから、頼むよ兄貴!!俺を抱いて。」
俺の手首を掴む弟の手は小刻みに震えていた。瞳を潤ませ、顔を歪める。
口に溜まった唾を、喉を鳴らして飲み下した。
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