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「ッ、ん゛、あ゛、ぅ、あ゛!!」
入念に解されていたのか、ローションのおかげか。弟の秘部はすんなりと俺を受け入れた。身体は冷えているのに、ナカはとても温かい。
額をベッドに押しつけ、シーツが皺になるくらい縋るように強く握っている弟の腰を掴み、高く上げさせる。
自分にこんな一面があるのだと知らなかった。
征服感が堪らない。腰を反らせ潰れたような声で苦しげに喘ぐ弟に、一心不乱で腰を打ちつけた。
「う゛、あ゛、あにぎ…兄貴ッ。」
征服感。
こんなに手酷く扱われてもこいつは縋るように俺を呼ぶ。
優越感。
こいつは俺のモノだ。これを好きにできるのは、俺だけだ。
夢の中の弟は、こんな苦しそうではなかった気がするがもう忘れた。目の前の弟に夢中だった。
「けーた、もうイきたい。お前のナカで出していい?」
「んッ…ん!!」
返事なのか、呻き声なのか分からない。頷いているのか、それともただ俺の動きに合わせて黒髪が揺れているだけだったのかもしれない。ゴムの中に吐精した。
虚無感。
「はぁー。」
深く息を吐き出しながらすっかり形が戻ったモノを引き抜く。終わってみればやけにあっさりしていたというか、呆気なかったというか。物足りない気がするのに、酷く身体がだるくてこれ以上何かしようと思えなかった。
「気持ちよかった?」
ゴムを捨て、身形を整えていたら背を丸めるように身体を横倒しにした弟が独り言のように呟いた。その声は弱々しくて、掠れて消え入りそうだった。
「…うん。」
「よかった。」
両腕で顔が覆われていたから表情は見えなかった。
今度は酷い罪悪感に見舞われた。
ぐったり弛緩してピクリとも動かない身体。乱れた黒髪。俺と同じくらいの背丈の弟がとても小さく見えた。
自分がそうしたくせに見ていられなくて、居た堪れなくなって弟に布団を掛けてからベッドを降りた。
「早く戻ってきて。」
ドアハンドルを握った時、弟の声が聞こえたような気がした。俺は返事をせず、冷えた廊下に足を踏み出した。
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