アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
12ページ目 32
-
「兄貴、もっと。」
「ん?」
「もっとして、兄貴。」
冷たい両手に頬を取られ、引き寄せられた。生温かい舌が侵入してきて口腔を舐め回される。
「ン!?ん、んぅ!!ふ、…ん!!」
突然のことに両手をベッドに付き身体を支えることに精一杯でただ弟のキスを受け入れるしかなかった。
その行為はどんどんエスカレートしていき、弟の右手は俺の後頭部に回りこんで頭を抱き抱え、肘をついて上半身を支え、角度を変えながら深く深く口付けてきた。
弟が満足する頃には脳に酸素が回らなくなっていた。無理な体勢を強いられていたせいで腰が痛い。
「来て。」
弟が布団の端を持ち上げて言う。
「寒いんだから早く。」
次の瞬間には腕を掴まれ、引きずりこまれて布団の中だった。弟が俺の背中に腕を回して身体を密着させてきた。布団の中は温かいと言うか、生ぬるいと言うか。
弟の背中に手を回して抱きしめ返した。先程よりはだいぶマシになっていたけれど俺よりも高いはずの弟の身体は俺よりも冷たかった。
「服、持ってきてやろうか。」
「…兄貴のがいい。」
引っ越す際、服のほとんどはアパートへ持って行ってしまったため、うちには最低限の着替えしか置いていない。椅子に掛けてある昨晩羽織っていたカーディガンが目に入り、それを取りに身体を起こそうとすると背中に回されている手に力がこもった。
「後でいい。」
「今風呂沸かしてるから。沸いたら入ろ?」
「…ん。」
胸に顔を埋める弟に、頭まで布団をかぶせた。
弟は俺にひっついたきり動こうとしない。会話もなく、ただ時間だけが過ぎてゆく。横になったらだんだん眠くなってきた。弟の頭の位置にあたる布団の膨らみに手を添え、うとうとし始めた頃。
「…何してんの。」
弟が俺のパジャマに手を掛け、ボタンを開けていきながら肌に吸いついてきた。痛いような、くすぐったいような、変な感じ。
「寒いんだけど。」
ボタンを全て開けられ、完全に前が肌蹴る形になった。俺の身体に痕を付けながら腹や脇腹を撫で回されたが、好きにさせた。どうせこの後風呂入るし、舐められようが肩を噛まれようが布団の上から弟の頭に手を乗せるだけで止めることはしなかった。
風呂が沸いた事を知らせるアラームが聞こえた、ような気がする。俺の部屋は二階の角部屋だから一階の音はあまり聞こえてこないのだが、時間的にもう沸いていてもいい頃だと思う。
「あんたって顔に合わず激しいんだ。」
風呂に誘おうとした時、弟が布団の中から俺を見上げながら口を開いた。
「…ごめんな、痛かったろ。」
何を言っても言い訳にしかならない。
「別に平気。」
腰に腕を回して、素肌にぎゅっと抱きついてきた。
「シーツからは兄貴の匂いがしてたし、ちょっと興奮した。」
俺が思っている以上に弟は変態だったらしい。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
177 / 228