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12ページ目 39 弟side
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兄貴に手を引かれ、連れて来られたのはすぐ近くの本棚の裏だった。
「俺の為にこんな格好してくれたんだ。」
兄貴の言葉が俺を馬鹿にしているように思えて無性に泣きたくなった。
「なぁ、さっき触られたりするの嫌だって言ってたけど、俺に触られるのも嫌だ?」
気が付けば背を本棚につける形で、俺のすぐ後ろの本棚に兄貴の片手が置かれ、俺の顔を覗き込みながら寄り掛かっていた。ここへ連れて来られたのは入口から見えないようにするためなのだと理解する。兄貴の顔が直視できない。顔を俯かせたまま小さく首を振った。
「本当にお前は可愛いね。」
兄貴の左手が俺の頬を撫で、耳朶を弄る。耳を触られるのは好きじゃない。こそばゆくて、ぞわぞわする。だけど、兄貴のくれたピアスが付いている耳を弄る兄貴の、慈しむような目は大好きだった。
「やっとこっち見てくれた。」
兄貴は、ずるい。目を細めてそんなこと言うから「やめてほしい」なんて言えない。
俺の耳朶を弄っていた手が正面からスカートをめくり上げた。
「うわ、下に体育ズボン穿いてたんだ。色気ねぇな。」
「それはこっちのセリフだよ。」
いくらかがっかりしたように言う兄貴の言葉に対して、思わず声が漏れた。ここはキスする流れだろう。俺ならそうする。
「なんか言った?」
「別に。」
兄貴はさほど気にしている様子はなく、ただ一言「持ってて」と言った。
「なんで!?」
「いいから。」
有無を言わさずスカートの裾を持ち上げることを強要された。しぶしぶ言われた通りにして見せた。
「俺がいいって言うまで離すなよ。」
兄貴がすぐ俺の目の前にしゃがみこみ、下着ごと体育ズボンを一気に足首まで下ろした。
「ちょっと!何やってんの!?」
「いいって言うまで離すなって言った。」
スカートで前を隠したら、抑揚のない声で兄貴が言う。ぎゅっと裾を握り締め先程と同じ高さまで持ち上げた。
「そ。いい子。」
少し頭をもたげる性器を、兄貴がすぐ目の前で見ている。羞恥からスカートを下ろしたくなるが、兄貴がそれを許してはくれない。
「まだ触ってないのになんで勃ってんの。」
兄貴に笑われたような気がして顔が熱くなっていくのが分かった。期待していたから、なんて言えるはずがない。しばらくじっと見つめられ、やがて兄貴の口が俺のそれを含んだ。
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