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動き始めた歯車
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花宮side
時刻は夕方
この日はテスト期間中で、部活もなく早めに帰れる日だった
テスト中は胸騒ぎがして集中ができなかった
テスト前に来たテツヤからのメール
黒宮から放課後呼び出されたと言っていた
今日は早く終わったし、テツヤの学校に行こう
支度も終わり学校を出た頃、これからテツヤのいる学校に向かおうとした時、テツヤから着信がきた
きっとあのメールに関することだろう……
俺はその電話を迷うことなく出た
「テツヤ、どうした?」
「真くん、突然ごめんなさい
今大丈夫でしたか?」
「んぁ?
なんかあったか?」
直感的に思った
電話越しだが、分かる
テツヤの様子が´おかしい´と・・・・・・
「メールの通り
みんなに信じてもらえませんでした
けど、彼との会話はしっかりボイスレコーダーに入ってます
後で聞いてください
……愛してます
そして
さようなら」
「ちょ、てつ・・・」
ツーツー
俺が返そうとした言葉に、テツヤは耳を傾けず電話を切った
代わりに聞こえたのはツーツーと聞こえる通話が終わったあとの音のみが俺の耳にずっと響いていた――。
嘘だろ……
テツヤが死のうとしてる?
急がないと・・・・・・・・・
あいつを失うなんてもうごめんだ!!
俺は急いで帝光中学校に向かって走った
帝光中に辿り着き、足を止めることなく校内の周りを走ってると、人だかりが多いところを見つけた
除くとそこにはさっき、電話で話していた最愛のテツヤが、頭から血を流し変わり果ててる姿だった
急いで野次馬の間を通り抜け、テツヤの側に駆け寄った
´テツヤ´と何度呼んでも、彼の返事はもちろくなく、意識もなく呼吸もしっかり聞いてないと聞こえないぐらいの小ささだった
急いで救急車を呼び病院に運ばれる、俺とテツヤ
その間に俺はあいつらに連絡を入れた
「テツヤが屋上から飛び降りた
今すぐ○○病院まで来い」と・・・
テツヤ、無事でいてくれ・・・
俺は、テツヤが飛び降りる前に話してくれたボイスレコーダーをズボンのポケットから取り出した
テツヤが手術室に入ったのを確認した後、ボイスレコーダーを再生しようとした時、あることに気づいた
何故か二個も録音されてた
俺は疑問に思いながら、二個目の方を押した
「っ・・・・・・・っクソっ・・・・・!!!」
その二個目の録音を再生したとき、俺の目からは涙が沢山溢れでた
「んで・・・・・・、なんでお前ばかりこんな思いしないといけないんだよ!!!!
なんで・・・・・・
俺達の未来が変わることはねーのかよ!!!!」
バンっ────
俺はテツヤを守ることも出来ず待ってるだけしか出来ないことに腹が立ち、壁を殴った
俺はお前の恋人失格だな
「なぁ、テツヤ
ごめんな・・・・・・・・・」
ずっと、テツヤテツヤと心の中で何度も叫び続けてた
あれから、どれくらいの時間が過ぎただろう?
ボーッとテツヤの入った手術室を見続けてると、手術が終わったのだろうか
手術室の扉が開き、先生が俺の目の前に現れた
先生は´手術は成功した´と告げられる
致命傷は普通残る方が多いが、テツヤには致命傷は一切なかった
よかった・・・
無事でよかった
と思ってたのも束の間
先生にあることを告げられる
「いつ目覚めるかはわかりません」と────。
その言葉で俺の目の前は光が消え、一面真っ暗になった────。
手術後、テツヤは個室の病室へと運ばれ、俺はずっとテツヤの手を握ってた
絶望一色だった、そんな時だ
コンコン
いきなりドアのノックが聞こえた
中を通すと、俺らの´仲間´の姿が現れた────。
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