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失いたくない人
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緑間side
清花が行方不明になって三時間が経過し、時刻は夕方の六時を過ぎたのだよ
まだ清花に関する情報は一切来ない
情報が来ないことに、恐怖を覚え始める
俺はふと思った
黒子と同じように清花も消えるのでは、と────
心のどこかで何度も思った
俺達が黒子にした罪は許されることはこの先一生無い
この罪は生涯と共に過ごしていかないといけない
そんな俺達に清香は言ったのだよ
「やめてっ
こんなことしたって過去は変わらない
暴力で解決できる話じゃないんだよ・・・
私は今、彼らと同じ大学に通って、彼らと過ごしてるけど……
彼らはある日言ってたの
´自分たちは過去にやってはいけない過ちをしてしまった´って
きっと、くーちゃんのことだと思う
だから、お願い
これ以上はやめて
これ以上、人が人を傷つけるとこなんか
……っ……みたくない…よっ・・」
あの時、思わず泣きそうになったのだよ
俺達はお前の大切な人を傷つけ、こんな大事になってしまったのは俺達のせいなのに……
少なくとも俺達が……
俺達の誰かでも黒子を信じていれば…………!!
こんな大事にはならなかった筈だ
清花の足だって不自由にならずにすんだのに……!
けど、お前は俺達を守ってくれた
俺達は数年前、大切な仲間……
いや、黒子を信じなかった俺達を清花は、信じてくれた……
清香のその言葉に俺達は、救われた
いや、いつも清花は救ってくれた
清花の存在が俺達をいつも支えてくれたと痛感した
お前を失いたくないのだよ……
俺もお前に返さないといけないな
全く、黒子も清花も似た元同士というか……
お人好しすぎなのだよ……
待っていろ、助けに行くから────。
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