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□バスルーム・トラジック
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アイツとの出会いは最悪だった。
◇◇◇◇
「風呂入ってくる」
「あ、窓開けっ放しだから、ちゃんと閉めて入りなさいね」
「んー」
ヘトヘトに疲れきった俺は母さんに生返事をすると、ヨロヨロと風呂場へ向かう。
明日も授業あるってのに、川崎のヤツどんだけしごけば気がすむんだよ……。
もう身体がもたねーわ。
脱衣所で、怠い身体にむち打ちながら服を脱ぎつつ、大きくため息をついた。
小学生の時から続けているほどバスケをこよなく愛する俺も、ここ最近の顧問のシゴキには堪えかねていた。
シゴキの原因は俺も部のみんなも分かっている。
それは、インハイの出場を賭けた地区予選。
俺達は準決勝まで勝ち上がり、優勝候補である対戦校に一点差で惜しくも敗れたのだ。
初めて準決勝まで勝ち進め、皆のコンディションも今までになく良くて、モチベーションも最高潮だった。
もしかしたら、ひょっとすると……
俺達も、そんな期待に胸を躍らせていただけに、この一点差で惜敗はスゴく悔しかったし、顧問も指導に熱が入るのも分かる。
でも、連日のあの仕打ちは勘弁してほしい。
疲労がピークで授業中、マトモに起きてられない。
今でさえ目を開けてるのがやっとの状態だ。
アクビをしながら壁に架けてあるシャワーノズルを取り、蛇口を回して湯の温度を調整していた。
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