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ナミダとシルシ
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暗い部屋に二人の吐息が響く。
火照った身体が今は心地いい。
「平気…?」
心配そうにこちらを見る相沢を
やっぱり好きだと改めて思う。
濡れた音を立てながら引き抜かれた
相沢のソレはいまだ熱を持っていた。
「ん…大丈夫」
そう告げると相沢は優しく笑って 額にキスをした。
そして サイドテーブルに置いてあるティッシュを取り
手早く後始末をする姿をぼんやりと眺めていた。
もう一回…したいな。
「あの…りょ、…わッ」
そんなことを考えていると、腰に腕を回され
グイッと持ち上げられる。
腰を突き出すような恰好になった僕は
さらに顔が熱くなるのがわかった。
引出の中からウェットティッシュを取り出し、
腹に出した精液やお尻回りを拭いてくれる。
相変わらず、彼は優しい。
普段は全く意識がないので
いつもこういうことをしてくれていたんだと思うと
恥ずかしさと同時に、温かい気持ちが胸に広がった。
「…ありがとう」
そういうところも含めて、
相沢を好きになって、良かったと思う。
相沢と出会えて、良かったと思う。
「どういたしまして」
ぎしりと音を立てて、相沢は僕の隣へ寝ころんだ。
そのまま首筋に吸い付かれ、痕をつける。
チリッとした感覚に背中がぞくりとした。
「首筋にキスって、どういう意味か知ってますか?」
前髪を指で梳かれ、胸がドキッとする。
首を横に振って相沢を見つめた。
微笑みを浮かべた彼は、耳元で囁いた。
「執着、…なんだって」
執着。
相沢が、僕に?
「んッ…」
同様に僕も彼の首筋へ痕を残した。
けれど数日後には綺麗さっぱり消えていそうなほど
薄くなってしまった。
「もう、離したりしませんからね?」
強く抱きしめられ、目の前がぼやける。
「僕だって…ッ」
涙で途切れる言葉。
子どもをあやすように頭を撫でられ、
さらに涙は溢れる。
僕だって…
もう、離したりなんかしない。
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