アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
ピンク色のオモチャ
-
「本当、ごめんなさい。無理させて」
あの後 僕達は会社のそばのコンビニへ来ていた。
スタスタと歩く相沢に 疲労の色はない。
「いや…、平気だ」
そう直球に謝られ、少し照れた。
“平気” というより “良かった” と言うべきだろう。
手には おにぎり2つと缶コーヒー。
なんともアンバランスな組み合わせだ。
「…そんなに食べるのか?」
隣にいる相沢はコンビニ弁当とおにぎり2つを持っている。
僕が食べなさすぎなだけなのだろうか。
「そんなんだから 立てなくなるんですよ」
相沢は 僕の手にあるおにぎりを見て言った。
立てなくなったのは 事後のことだ。
いつの間にか電池の切れたローターを引き抜かれ、相沢が後始末をしてくれていた時。
僕はただ彼にしがみついていることしか出来なかったのだ。
「あ…あれはッ…!!」
クスクスと笑う相沢を前に、僕は何も言えなかった。
確かにあの時、彼の支えなしでは立っていられなかったと思う。
…今思い出しても恥ずかしい。
「そんなによかったですか?」
耳元でボソッと囁かれ、耳から熱が広がっていく。
顔が赤くなっていくのが自分でもわかる。
…本当にずるいやつだ。
「あ、逃げた」
プイッと後ろを向いてレジへと向かう。
頬が緩んでしまうのは 仕方のないことだろう。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
66 / 420