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優しさと甘え
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夢を見た。
相沢と手を繋いで、戯れる夢。
何度もキスを繰り返して、
お互いの身体に触れ合って。
『信幸さん』と名前を呼ばれて、1つになる。
身体を揺さぶられる度、快感と愛しさが溢れて。
“幸せ”だと思った。
だけど夢はいずれ覚めてしまう。
それが、夢なのだから。
**
目を開けると見覚えのある天井が目に入る。
掌の心地良い重みと彼の寝顔。
ベッドに突っ伏して寝ていた彼の髪を
空いている方の手で撫で
重ねられた掌にキスをした。
すると 目が覚めたのか、モゾモゾと動き出した。
「…ごめん、起こしたか?」
「いえ…」
少し眠そうな顔で微笑まれ、
自然とこちらも笑顔になる。
こんな些細なことで 胸がいっぱいになって、
“好き”が大きくなっていく。
でも “好き”が大きくなるにつれて、
自分勝手な思いも芽生えてくる。
“僕だけを見て欲しい”
“僕だけに触れて欲しい”
“ずっと一緒にいて欲しい”
そんな願い、叶うわけがないのに。
あの時だって…そうだったのだから。
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