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優しさと甘え
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相沢は知らないだろう。
僕がどれくらい、相沢に夢中かを。
「…良太、だけ…」
相沢以外の人には 触れて欲しくない。
そんなの、当たり前だろ?
こんなにも相沢が好きなのに。
他の人になんて、絶対に嫌だ。
「良太も…ダメ…、だよ?」
相沢がつけてくれた痕を見つけては、
嬉しくなって。
消えそうになる度に、切なくなって。
キスマーク1つで一喜一憂してるんだ。
「…当たり前です」
当たり前のように、当たり前だと答えた彼。
たったそれだけ。
それだけで、嬉しくなって。
今もほら、勝手に頬が緩んで 泣きそうになる。
「…どうかしましたか?」
スッと絡められた指は 一瞬で熱くなって。
愛しさが溢れてしまいそうで。
怖いんだ。
「…嬉しい」
下から見上げてくる相沢の瞳には、
泣きそうな僕の顔が写っているのだろう。
相沢にしか見せない、僕の顔が。
「…本当に、かわいい人ですね」
近づいてきた顔に反射的に目を瞑った。
コツンと触れ合った額から、
相沢の熱が伝わってくる。
ゆっくりと目を開けると
相沢は目を閉じ、優しく微笑んでいた。
「ご飯、作ってきますね」
ふと離れていった相沢の熱。
一人の寝室は とても広くて、寂しい。
またすぐに会えるのに。
「……はぁ」
ため息をこぼし 相沢の匂いのする布団に包まれた。
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