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写真と真実
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翌朝。
頭痛と蒸し暑さで目が覚める。
時計を見るとまだ7時前だった。
重い身体をなんとか起こして、カーテンを開ける。
太陽は既に昇っていて 眩しさに目を細めた。
入道雲がハッキリと見える。
…どうやら眼鏡を外さずに寝てしまったらしい。
「…お腹空いた」
どんなに気分が優れなくても、
お腹だけは空くんだな。
寝室を出てダイニングへ向かう。
隅に置かれた中くらいの冷蔵庫を開けると、
中にはビールとチーズ、それから卵。
その隣の棚を見ると 食パンと乾麺、
インスタント食品が置いてあった。
目玉焼き、オムレツ、卵焼き…?
朝からラーメン?
「…めんどくさい」
食パンとチーズを持って椅子に座る。
テレビをつけると天気予報をやっていた。
“夕方の急な雷雨に注意してください”
真面目な顔をした天気予報士が言っているのを
力のない目で眺めていた。
何が起こるかわからない、これからの日々も
変わらない一つの真実も
今のあなたの気持ちも
自分自身の想いも
全部、わかってしまえばいいのに。
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