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いつもの僕と先生 - 2
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「もう…音葉はいっつもこれなんだから。今度の中間も、また僕の家に泊まり込みで勉強会するつもりでしょ?」
「さすが宏先生、わかっていらっしゃいまして…」
「宿題をそのまま写すなんて音葉のためにならないよ。
確か英文読解は5限だったから、授業間の休み時間と昼休みはすぐにお昼食べて出来る限り宿題やろうね。
僕がちゃんと教えるからさ。」
「ぐへぇ…マジかぁ…」
音葉はそう聞くと、がっくりと肩を落として項垂れる。
そんな音葉を見ながら、僕はくすくすと笑った。
「でもな~~…英文読解って、エリック先生だろ~?
俺、あの英国人あんま好きじゃないんだよな~~……」
エリックという名前が出て、一瞬動揺してしまう。
そういやそうだ。英文読解の担当教師は…ほかならぬあのエリック先生だ。
昨日、授業の準備する時…ちゃんと確認したはずなのに。
今になって、僕はエリック先生と目を合わせることが少し怖くなってくる。
だけど、そんなことを音葉に言えるわけもなくて、なんとか平静を装おうと笑った。
「音葉、エリック先生の事そんなに嫌いだったんだ?まぁ、エリック先生は女子に大人気だもんね。」
「そうだぜあのクソイケメン外国人……。
フェミニスト気取りだしなんか気に入らないんだ。
確かに女子にはウケそうな感じだけどよ…
……あの先生、絶対裏になんかあるぜ。俺の本能がそう告げている。」
音葉は、結構カンが鋭いところがある。
音葉のその直感の鋭さを知っているのと、あと昨日の先生が本性だとしたら
また…音葉の直感は当たったことになる。
「音葉がそう言うのなら、きっとそうなのかもしれないね」
そう言って、僕は解答をはぐらかす。
本心も言えない、建前もきっと動揺してぎこちなくなりそう。
そんな心境だった僕は…曖昧な言葉で返すので精一杯だった
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