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伊藤side
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最近柚月くんの調子がいい。
勉強もいつもより進んで、
ずっと笑顔で僕に話をかけてくる。
どうやらバイトが楽しくて、新しいお友達ができたらしい。
こんなに喜んでくれるならもっと前にバイトさせればよかった。
「それでね、あきらさんっていう僕の先輩がね!!」
目をキラキラさせながら俊介以外の人の事を話すなんて、柚月くんも成長したなー。
なんかこれからはもっと社会に溶け込んでいくのかと思うと…
微笑ましいけど…寂しい?かな。
「柚月くん、僕の事も忘れないでね?」
「なに言ってるの、忘れるわけないじゃないですか」
「そう?じゃあ俊介の事は?」
「俊介さん…じゃなくて、父さんの事は…」
俊介の名前を出したら急に表情が曇り、黙ってしまった。
えっ、
俺なんかダメな事言っちゃった??
「ゆ、柚月くん?」
「父さん…再婚するんだって」
「う、うん…」
「は?」
「え?」
僕をキィっと涙目で睨み付けた
「知ってたの?」
「うん…」
そして柚月くんは本格的に泣き出してしまった。
「ど……して……っ…なにも…いって…ぅぅっ…」
そっか、俊介も、柚月くんには伝えていたんだ。
「ごめんね…泣かないで?」
「いやっ…俊介さっ…僕の事…嫌いっ」
「え?そんな事ないよ?俊介も、柚月くんの事を考えて再婚をしようとしてるんだから。柚月くんは俊介にちゃんと愛されてるよ?」
「でもっ……僕は俊介さんが…すき…なのに…」
柚月くんの俊介さんへの恋心は相変わらずで…でも俊介は柚月くんはただセックスを好きだと思い込んでると言っていた。
それは…本当なのかな?
でも、そうでなくても、親子での恋愛は認められない。まして男同士だ。
「柚月くん。俊介が好きって事は充分わかるんだけど、男同士の恋愛、その上親子だよ?近親相姦は僕もどうかと思うよ」
「……ダメなの?全身が好きって言ってるのに、なのに、好きになっちゃダメなの?」
「柚月くんは、本当に俊介が好きなの?こんな事言いたくないけど、セックスが好きなだけじゃないの?」
「…」
ゆっくりと顔を上げた柚月くんの顔を見て、
そんな事を言ってしまった事に後悔した。
「俊介さんが言ってた?」
そろそろと僕に四つん這いで近づいてきて、顔を僕の胸に擦り付けてから僕を上目使いで見上げた。
「だったらヤってみます?そしたら僕もちゃんと解るかもしれない。
どうせ、僕はただの性処理道具なんですから」
彼の瞳から光は消えてあり、
不気味な笑みだけを浮かべていた。
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