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仲直り
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包丁で切るときは、もう一つの手を丸めて抑えるって…
「僕の手じゃ抑えられないと思うんだけど…」
丸める指が無いから、親指を上にして、手のひらで抑えることにした。
トン
わぁ!
すごい!
なんかかっこいい音がして、ちゃんと切れた!
ふふ、シェフになった気分だ!
トン
丁寧に包丁をおろしていたら、もっとかっこよくできそうなんて思ってしまって…
トントン
トントントントン
トン…
調子に乗って切るテンポを上げたら、
ズサっと痛々しい音がし、
緑が散らばってる白いまな板に赤い液体が広がっているのを目にした瞬間…
『声を出すなといっただろう』
「ああああああああああぁぁぁぁぁっ!!!!」
『頭が悪いガキだな』
「いやぁ!!はぁ…やめっ……っ……いやあああああああああっ!!!!」
『仕置だ』
「いやっ……はぁっ……おねがっ……許して…くださっ…っ……」
『うるせえ。声を出すんじゃねえ!』
「いやああああああああああああぁぁぁ!!!」
あの時の記憶がよみがえり、包丁を落とし、床に座り込んで悲鳴をあげていた。
いやだいやだいやだ
こわいこわいこわいこわい
「ごめっ…なさい……」
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