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「先生ー、今日は飲みに?」
「あー、すみません。ちょっと友達と約束しちゃって」
「新しいお友達さんですか?」
「あはは、そうそう」
「美人さんですか?紹介してくださいよー」
「えー。美人だけど、人見知りだからねぇ」
「はは、先生いやらしいですよ。じゃあまた今度誘いますね〜次こそですからね!」
「はーい、お疲れ様」
はぁ…
いやらしいってなんだよ。
でも、そういえばこの間も断っちゃったな…
次くらいには行かないと失礼かな?
でも、尊くんと約束しちゃったからしょうがないか…
仕事も終わり、私服に着替え、3023室へ向かった。
「尊くーん?起きてる?」
「先生!!」
「おぉ、どう?体調?」
「絶好調です!」
「ははは、そんな元気な尊くん始めて見たなぁ」
「あっ…」
冗談でそんな事を言ったらまた真っ赤な顔して「やめてください」とか「別に元気じゃないし」とブツブツ言ってるけど、そんな普通の子みたいな反応にちょっと嬉しくなる。
そういえば柚月くんも同じ反応するな〜。
だからついつい柚月くんに意地悪しちゃうんだよ。
「じゃあ明るいうちに戻れるように行こうか?」
「あ、まって」
そう言って枕の下からニット帽を取り出しそれを被った。
「やっぱりこの頭のまま外にでたくないんだ」
「そっか」
恥ずかしそうに、また無理して笑った顔を見て…
いつか本当に心から笑った顔が見たいと思った。
それから車椅子に座らせ、庭に出た。
それからの尊くんは、いつもよりテンションが高めで、中学時代の事や、友達、趣味やらいろんな話をしれくれた。僕も、柄じゃないけど自分の事とか少し喋って、ただただ友達といるような心地いい時間だった。
「アイス食べに行こうか?」
「病院から出んの?」
そういえば敬語もすっかり抜けてきたね。
「ううん、病院内に喫茶店があるから、そこのアイス美味しいんだよ」
「俺パフェがいい」
「そうだったね。じゃあパフェ奢ってあげる」
「おぉ!太っ腹」
「そこは大人って言えよ」
「先生、口調」
僕も、何故かこの子と一緒にいるのが楽しくなって、そういえば医者と患者だったって事を忘れてしまいそうになる。
パフェパフェって生意気なんだけど、そこが子供っぽくて、普段大人しくてちょっと近寄りづらい雰囲気なのに僕の前じゃ、こう、はしゃいじゃう所が可愛くてしょうがない。
あー、やっぱりなんか柚月くんに似てるかも
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