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《緩やかな決着》19
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「そうなっても、オレは怒ったりしないから…嫌になったらちゃんと伝えてな…」
たぶんみずきは嫌なコトがあっても我慢するから…損な性格だから…
でも…分かってる、みずきを束縛し続けてはいけないということ…
だから…みずきもオレに興味が無くなったからといって恨んだりしない。
別れるときも感謝して別れたいから…
出来るかわからないけど…そうありたい…
そう先を想ってしまう。
「アキラ…この程度のコトで嫌になったりしない、考え過ぎだから…」
やや俯き、視線を外して微笑むように言うアキラを見て、そっと髪に触れながら伝えるが…
「今はいいって…じゃ休憩しようか、頭使ったから寝れるかもよ」
アキラは優しい笑顔に戻ってみずきを促す。
しかし、みずきは…なんだかすっとしない気持ちが残り…もう一度伝える。
「アキラ…俺は、アキラの病気が良くなる方法があるなら試したいし、他に方法がないか探していきたい、アキラが楽になるならなんでもしてやりたい気持ちでいるから…」
やはり真面目なみずき。
病気のことで嫌になったりしない、いくらでも力になりたいと思っていることを…
その気持ちをしっかり伝える。
「……ありがと…」
でも、気持ちだけていいから…
こころの内で、そっと付け足して思うアキラだった。
「あぁ…」
言葉を飲み込んだようなアキラを見て…気になるみずきだが…
「さ、そろそろ休も…」
笑顔で誘う。
「そうだな…」
アキラの先ほどの言葉にやや不安感を抱きながらも…これ以上は深く聞けないみずきだった。
みずきも頷いて夜間の仕事のために身体を休めることにする。
愛する人を腕に抱き寄せ、しばらく会話を交わしながら…いつしか入眠するみずき。
アキラもつられて眠ってしまうが…
みずきより早くバイトに行く為に、携帯のアラームをかけていたので、アラームが鳴り目を覚ます。
「…ん、時間か…」
目をこすりながらアラームを止めるアキラ。
「…アキラ」
その動きにみずきも目を覚まして聞く…
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