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《遠退く想い》8
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「んだよ、座るぐらいいいだろーが」
足を組みながら言い返すヨシ。
「別に、座るなとは言ってないだろ…」
ツンと返すアキラだが…
「顔に書いてあんだよ…ったく可愛いげねぇ奴…」
チッ、と舌打ちしながらいうヨシ。
「うるせーな、」
可愛いなんて思われたくもない、と不機嫌なアキラ。
「…つーか、お前、身体、調子悪いんじゃねーの?」
不意にアキラの顔を覗き聞いてくる。
「…え?」
「顔色すげー悪いぜ、貧血?」
そんなに心配したふうでもなく何気に聞くヨシ…
普段そんなことを気にするヤツじゃないので…わざわさ言ってくるってコトは相当顔に出ているらしい…
「……」
確かに身体はダルいけど…
ルードといるため、体調を崩さないよう気をはっていたから、それほど自覚がなかったので、顔色まで気に止めていなかったけれど…
昼から休憩せずに動いていたから…結構疲れは溜まってきたかな…
でも、ルードが楽しんでいるのを遮りたくなかったから、多少無理しても疲れているそぶりは見せたくなかったから…
そう心の中で思うアキラ…
「お前、ルードには病気のことまだ教えてねーの?」
何やら黙ってしまったアキラに、また何気に聞く…
「……別に…お前には関係ないだろ」
ツンと言い返すアキラ。
「まぁ、そうだけどよ、隠し続けるのは無理あるんじゃねーの?」
さらに突っ込んで聞くヨシ。
「いいんだよ、どーせそのうち、いなくなるから…」
質問がウザくてイラっとしながら言い返す。
「あ?誰が…」
首を傾げ聞いてくる。
「……」
バカそうに見えて意外と記憶力が良くて頭が回るヨシ、余計なことは言わない方がいいと思い、黙るアキラだが…
「どういう意味だよ?」
さらに突っ込んで聞いてくる。
「はぁ。どーでもいいだろ…あ、ルードだ」
溜息をつくアキラ…
視線をあげると金髪のやたら目立つ姿のルードが見え呟く…
「え、本当だ、ルード!」
立ち上がって手を振るヨシ。
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