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《遠退く想い》17
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「それ、絶対おかしいって、病院で検査してもらった方がいいよ」
アキラの腕を指して言うルード…
「ん、そうだな…でも、すぐ治るし…」
頷き、マヒしていた腕に触れながらぽつりと答える。
「もう、平気なの?」
「ん…、平気、」
右腕を伸ばして動かしルードに見せて安心させながら言う。
「…ホントだ…もう痛くない?」
ルードは今さっき麻痺していたアキラの腕に触れてみる。
「ん…」
笑顔を作り…短く頷いて応えるアキラ。
「もう、アキラ病弱なんだから気をつけないと…もしかして、今日体調悪かったのに俺に付き合ってくれてたの?」
心配して聞いてみる。
「そんなことはないけど…」
「嘘だ、ホントは熱とかあったんだろ?ごめんな気付かなくて…」
「大丈夫、心配かけてこっちこそゴメン…」
そう謝るアキラをみて、ルードはそっと細いアキラの身体を抱きしめる。
「……アキラ、心配かけてもいいから、隠さずに言ってよ…」
そして言葉を紡ぐ…
「え…ルード?」
抱きしめられ驚くアキラ…
「ツラいならツラいって…全然恥ずかしいことじゃないし、隠さなきゃいけないことでもない、みんな一人一人違うんだから、無理して合わせなくていいんだよ?……ちゃんと言って、頼むから…」
願うように伝える。
「ルード…」
「弱み見せないように強がっちゃうの…アキラの悪い癖…」
さらに続けるルード…
「……」
ルードの言葉に何も言い返せなくなるアキラ…
「何でも隠して、平気なふりして…そういう嘘はつかれたくない…」
抱きしめる手を離し、アキラの両肩を持って瞳を合わせて言い聞かすよう伝える。
「ルード…」
「……ほら休んで、俺の布団で寝てていいから、俺晩飯作ってるから気にしなくていいよ」
「でも、」
誕生日を祝うべき人の家で自分だけ休むのは気が引けるアキラ…
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