アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
《遠退く想い》21
-
「ん…、…みずき?」
瞬きしながら瞳を開くアキラ。
聞き慣れた優しい声の主を呼ぶ…
「あぁ、大丈夫か?すごく寝入っていたようだが…」
すぐ頷き心配しながら声をかけるみずき。
「…ん、少し疲れて…」
一度視線を重ね…そう伝える。
「あぁ、だろうな…まだ休むか?」
気遣い、アキラの頬に触れながら聞く…
「ううん、もう…大分休めたから…」
少し微笑んでみずきを安心させる。
「そうか…」
起き上がろうとするアキラの背を支え手伝いながら…何事もなく目を覚ましてほっと息をつくみずき…
「ルードいる?」
不意にアキラが呼ぶ名前…
「あぁ、ルード…」
みずき的には、あまり口にしてほしくない名前だが…
みずきはちゃんとルードを呼ぶ。
「うん、アキラ、大丈夫?」
呼ばれてすぐやってきて心配して聞くルード…
「ん、寝床ありがと、もう大丈夫だから…」
アキラは笑顔で伝える。
これ以上ルードに心配かけないよう…
「ホントに?」
疑う顔で聞き返すルード。
「ホント…信用ないなぁ」
苦笑いなアキラ。
「だって、アキラ嘘ばっかりつくんだもん」
少し怒り気味に言い返す。
「はは、ホントに平気だって…」
「じゃご飯食べてくれる?」
切り返しご飯をすすめる。
「うん、折角だしな…」
頷くアキラ。
「よし、じゃご飯ついでくるから!」
「アリガト…」
笑顔で返す。
「アキラ…」
横から、優しく声をかける。
「ん?みずき…心配した?ゴメンな…」
「いや…大丈夫なら…いいんだが…」
「ん?」
小さく首を傾げる。
「あまり無理をしないでくれ…」
「分かってる…もう次はないよ…」
ルードとデート出来るのはこれで最後だから…
心に決めていたことの端を伝えるアキラ。
「アキラ…?」
みずきにとっては嬉しい言葉だったが、やや俯いて話すアキラの様子はひっかかる。
「さ、ご飯食べよ…」
アキラはみずきにも笑顔を向け誘う。
「あぁ…」
頷いて…すっとしないながらも食卓につくみずき。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
72 / 246