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《遠退く想い》22
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ルード特製の夕食をみんなで食べ、しばらく話しながらのんびり過ごす。
その後はアキラも本当に疲れがとれたのか…
ルードの前だから気を張っているのかわからないが、楽しそうに過ごしている。
結局21時頃までルードの家で遊んで、帰りは、酒をみずきに止められて飲ませてもらえなかったヨシの運転する車で帰ることになった。
「じゃ、みんなまたなー!」
ルードは元気よく見送る。
「あぁ」
頷くみずき。
「またくるわ、飯食いに!」
ヨシは明るく言って部屋を出る。
「目的それかよ?」
呆れ笑いしながら返すルード。
「ありがと、ごちそうさま」
アキラもお礼をいい、みずきに続いてアパートを出ようとする。
「あ、アキラ…ちゃんと病院行けよ、心配だから…」
呼び止めて気になっていたことを伝えるルード。
「わかってる、ありがと、心配してくれて…でも大丈夫だから」
笑ってかわすアキラ。
みずきも傍らで様子を窺う。
「アキラ…じゃ、また遊びに来て今度こそコーヒー飲んでな!」
何気に誘うルードだが…
「……来れたらいいよな」
もう二度と来ることはない場所だけど…
嘘つきといわれたばかりなので、もうルードには嘘はつきたくなくて、はぐらかす答えを視線を外しながら言うアキラ。
「約束してよ、また来てくれるって…」
ルードははっきり答えが聞きたくてもう一度言う。
「……」
答えられなくて俯くアキラ。
来たくても来れない…
こんな身体じゃ…
そんなアキラの様子をみずきも心配するが…
「アキラ?」
ルードは答えを催促するように名前を呼んで少し屈んでアキラの顔を覗き見る。
ふと、アキラが動く…
ルードの頬に触れ瞳を重ねて…
そっと唇へキスをする。
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