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《別れの階段》5
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「大分和んできましたので、今度は鈴鹿さんと二人で会話したいと思います、少し席を外していてくれますか?」
優しく雰囲気を壊さないようきりだす先生。
「はい」
アキラは頷いて立ち上がる。
やはりアキラと離れると心配なみずき、視線を向ける。
「大丈夫ですよ、すぐまた呼びますから」
すかさず先生が声をかける。
「はい」
心配だが頷くみずき。
「隣の部屋にいるから、ゆっくり話し聞いてもらえよ」
アキラは柔らかく微笑んでみずきに言う。
「あぁ、あとで…」
アキラに頷き返して見送る。
「さ、こちらへ」
先生がアキラを促し、共にいったん部屋から出る二人。
みずきを残した部屋の戸をしっかり閉める。
「今の会話で、軽く催眠を試してみましたが、とてもかかりやすい方で安心しました」
先生はアキラに情報を話す。
「今ので?」
今の間に何かしたようには思えず驚くアキラ。
「はい、喋り方の暗示です。鈴鹿さんに私の敬語が簡単に移っていたでしょう」
「あぁ」
「口調が移るということは周りに流されやすいということ…暗示にかかりやすいタイプと言えるでしょう」
「そっか…」
先生の説明を受けて、複雑に思いながらも頷く。
「只今から、本格的に催眠導入に入ります、同じ部屋にいるとあなたにも影響がでてはいけないので、こちらでお待ちくださいね」
そして相変わらず優しい笑顔で伝える先生。
「はい…お願いします」
それを聞き、小さく頷く…
みずきに暗示をかけること、とても笑顔で返すことは出来なかったが…
ちゃんと頼むアキラ。
「完全に催眠状態にはいりましたら、そちらのモニターで中の様子を映しますのでご覧下さい…」
「はい」
「大丈夫、成功させますから」
先生は安心させるように肩を2回トントンと叩いてみずきの待つ部屋へ入っていった。
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