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《別れの階段》14
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「これが君の病か…」
不意にフミヒコが引きつった腕を窺うように掴んでくる。
「ィッ!離し…」
麻痺している部位は触れられるだけで激痛が走る。
「あぁすまないな、薬を飲むかい?」
「……」
無言で首を振るアキラ。
「いつもこんな風にはしない、今日は彼を振り切れない君を目覚めさせるためにわざと乱暴にした、次は優しくするからね…機嫌を直しておくれ」
アキラの髪を撫でながらフミヒコは囁く。
「っ…」
痛みに耐えながら俯いていると…
「私は君の力になったまでだよ、君は彼ではなく私を選んだ…彼を選ぶこともできただろう。だが君は選ばなかった、その君の願いを叶えているのは、この私だからね」
「……」
そう。
選んだのはオレ自身…
こうなったのも、オレがみずきを振り切れずにいたから…
もう後戻りはできないのだから…
「大丈夫かな?」
「…はい」
なんとか返事を返すアキラ。
その答えを聞いて、自信に満ちた微笑みを浮かべ…
「さて彼の様子はどうだろうね、少し様子を見てくるよ」
そういいベッドにアキラを残して席を外すフミヒコ。
いつの間にかモニターには何も移っていない。
独りきりになって…
先程の強引なセックスの疲れから、生理的な眠気が襲ってくる。
腕の麻痺も治まり…
そのまま瞳を閉じてしまうアキラ。
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