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《廻らぬ歯車》4
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アパートを飛び出した時は薄暗かった空もアキラのマンションへつく頃には朝になり外は大分明るくなっていた。
時刻は7時…
アキラの身体が心配でなりふり構わず出て来たみずきだったが…
考えてみると、まだ早朝で、いつもこの時間アキラは休んでいる筈。
しかも…酷い仕打ちをしたであろう自分がアキラに会って何をどう伝えていいのか…
全てをはっきりと思い出せなくて、未だ混乱している頭…
深く思いだそうとすれば頭痛が邪魔をする。
アキラは…こんな俺をどう思うか、どう思っているか…
考えただけで怖い…
しかし、同時にアキラの体調が心配で仕方ない…
それでも、アキラを叩き起こしてまで会いにいけないみずき。
疲れているであろうアキラ…
いつも9時頃まで寝ているから…
混乱する頭をなんとか落ち着かせようと息をつくみずき。
もう一度時計を確認して…
「……、仕事が…」
忘れかけていた仕事をふと思い出す。
今日は朝から出勤する日だ。
ポツリと声に出して呟くみずき。
最近は旅行やアキラに合わせるため無理を言って勤務交代してもらっていた。
今日も休むのはかなり難しい…
けれど…
みずきにとって今は仕事どころじゃない状況…
たとえ出勤しても仕事が手につかないだろう。
そう一人思い悩んでいた所…
携帯電話に着信が…
(アキラ!?)
とっさにそう思うが…
画面に表示された名前は…
北上由里。
「…ヨシ」
ヨシはたまにだが仕事の始まる前や仕事後に電話してくることがある。
「……」
落ち着いて話せる状態ではなかったが…
しかし…誰かと話したい、誰かに聞いてもらいたい気持ちが優先し…
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