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《廻らぬ歯車》17
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「なんでそこで黙るんだ」
ヨシはイラついて声を上げる。
「覚えてない」
アキラはぼそっと答える。
「え?」
「はっ?」
ヨシはあからさまに顔をしかめる。
「…気がついたら怪我してたんだ」
アキラは本当のことが伝えられなくて、仕方なくそう言葉を続ける。
「嘘付け!」
それを聞き怒って立ち上がり殴る勢いで怒鳴るヨシ。
「ヨシ!みずきだって覚えてないんだろ、なんでみずきは信じてアキラは信じないんだよ?」
ルードはヨシをなだめようと間にはいる。
「当然だろ、信じられるかよ!みずきとこいつの決定的差はな…こいつには切迫感がまったくねぇんだよ!しれっと適当な事ばっかり言いやがって」
怒りのまま言うヨシ。
「ヨシ、落ち着けって!アキラも、本当に何も覚えてないの?覚えてないのに自分でここまで帰ってきたの?」
「……」
やはり状況を整理できていない状態では嘘をつき続けられないアキラ。
答えられなくなる。
「…話にならねーな!」
舌打ちするヨシ。
「アキラ、もしかしてみずきを庇ってるの?」
ルードははっとして問うが…
「……」
アキラは答えない。
「みずきにヤられたことを証明したらみずきが苦しむから…」
ルードはさらに続ける。
「……みずきが覚えてること、詳しく教えてルード」
みずきの状態がはっきりと分からないから…
何も考えることが出来ない。
情報が欲しい…
「…ヨシ、」
ルードはみずきから直接話を聞いたヨシに話させようと促す。
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