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《廻らぬ歯車》18
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「みずきは倒れたお前をアパートに連れて帰った、休ませようとしたけれどその後の記憶が曖昧ではっきり思い出せないが、お前を抑えつけている姿がちらつくらしい、気がついたらみずきだけ布団に寝ていて手やシーツに血が付いていた。俺が聞いたのはこれだけ、朝電話をかけた時はかなり動揺していたけど、なんとか説得して今は仕事に行かせた、休憩時間には連絡するように言ってる」
「……」
「ヤったの、どう考えでもみずきだろ?」
ルードがぽつりと言う。
「状況はそうだとしてもだ、みずきがそんなことするわけねぇんだ、ぜってーこいつが何か隠してるに決まってる!」
尚もみずきを庇うヨシ。
「みずきが…ちょっとおかしいんじゃ、精神病とか…思い詰めたり真面目な人になりやすいんだろ?」
ルードは可能性として言ってみるが…
「なっ」
ヨシは言葉を失う。
「違う!」
すぐに否定したのはアキラ。
「アキラ…?」
「…みずきはおかしくない」
俯いて首を横に振る。
「…アキラ、」
ルードは苦しそうな様子のアキラを見ていたたまれなくなる。
「そうだぜ、おかしいのはコイツだ!」
ヨシは怒りのこもった目でアキラを見て言う。
「…やっぱりみずき庇ってる、アキラ、本当のこと俺たちには言えない?」
ルードは屈んでアキラの目を見て聞く。
「……ヨシの言う通り、おかしいのはオレ…けど、もう少し…」
「え?」
「もう少し待って、ちゃんと、みずきが苦しまないようにするから」
頼むように言うアキラ。
「…するって何を?」
「……」
そこまでは話せない。
巻き込む訳にはいかないから…
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