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《廻らぬ歯車》24
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「そんな…大層な病気じゃないんだ」
俯いて話し出すアキラ。
「え…?」
「ちょっと人とは変わった種類の持病を持ってるだけ、だから心配することなんかないから」
顔を上げ、微笑んで答える。
「腕が硬くなって痛がってたあれのこと?」
この前、ルードの家で麻痺を起こしたアキラ。
「…そう、重たい物を急に持ったりすると、反応できなくて腕がつったりする病気、変わってるだろ?」
疑われないよう上手く説明するアキラ。
「大丈夫なの?」
心配そうに瞳を覗く…
「別に、たいした病気じゃないっていったろ、ただ…重い物が持てないってかっこわるいから、だから言わなかったんだよ、ルードには…」
軽く大丈夫と頷きながらルードに伝えるアキラ。
「…そっか、大丈夫なら安心した、アキラ病弱だろ、この間から凄く心配してたんだからな!」
ルードは息をついて言う。
「ごめんな…大丈夫だから」
進行性の病であることも…
治る見込みのない病だということも伝えずに…
なんとか誤魔化すアキラ。
嘘ついて、ごめんなルード…
お前にまで心配かけたくないし、弱ってくオレを見せたくない…。
「謝らなくていいよ、でもホント良かったよ」
ルードはそう嬉しそうに囁くとアキラをそっと抱きしめる。
「ルード…?」
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