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《廻らぬ歯車》62
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「……アキラに、会いたくて」
やはり来てしまうみずき。
ほんとうは一瞬でも一緒に居たいから…
しかし、自分自身が信じられないみずき。
一緒にいることで恐怖も感じる。
思ってもないことを口走ってしまうかもしれない…
「……」
「俺はここ数日おかしい、今日も、もしかしたらアキラを傷つけることを言うかもしれない、けど、それは俺の本心じゃない」
自分がおかしいのは明らかだから、過ちを犯す前に伝えておきたかった。
「…みずき、」
「俺は、アキラのことが好きなんだ、愛している、これが本心だから…信じてほしい!」
早く、自分がまともなうちに伝えなくては、と焦燥感に押されて言い切るみずき。
「……、」
必死なみずきを見て…
言葉がでないアキラ…
「アキラ…」
みずきは、そっと麻痺するアキラの右手を取る。
「ッ、やめ…ろ、」
自分に触ると不快になるみずき。
それを思って止めるが…
「ッ…」
ゾクッと不快感を感じるみずきだがそれを我慢するように、ぐっと唇を噛んで、麻痺するアキラの右手を優しくマッサージする。
「痛ッ…も、いいから…やめろ!」
マッサージの最初は痛みが走るが、すぐ緩和され楽になる。
それよりも…みずきの温かさが…痛い。
「痛みを感じている時は、アキラに触っても、大丈夫だと…わかった」
唇を噛みながら触れてみて気づく。
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