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《暗示の行方》1
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5月、祝日の朝。
世の中はゴールデンウイーク真っ只中だが…
決まった休みのないみずきは今日も仕事。
別室で眠っているアキラを気遣いながらも素早く用意してみずきは仕事へ出掛けていった。
それから数時間後、アキラも目を覚ます。
起き上がると身体がだるく、動きたくないと訴えているが…
犬たちに餌をやらないといけないのでなんとか起き出して服を着替え、顔を洗う。
患部からの出血は止まったようだが…
少し熱が出た感覚。
「はい、遅くなってごめんな、」
犬たちに餌をやりながら自分も飲み物を作ってソファに座って飲む。
「あ、」
ソファに置いたままにしていたケータイを見るとみずきからメールが…
『おはようアキラ、気分は悪くないか?アキラの分のサラダを作って冷蔵庫に入れているから朝食べてくれ、それじゃ行ってくる』
短い文だけどあたたかい文。
オレに朝食べさせようと必死だな…
クスっと微笑んでアキラはみずきを安心させる返事を返して、朝食に手をつける。
きっと、こんなに尽くしてもらえるのも最後だろうから…
ありがたい気持ちで全部食べ終える。
今日夜に催眠療法士のとこへ行って最終暗示をかける。
昨日お礼も出来たし、思い残すことはない…
あとはオレが強い心を持ってみずきの変化を受け止めるだけ…
甘えを出さないよう自分の心を叱咤するアキラ。
もう覚悟は出来ているから…
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