アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
恋くんとxxxx 1
-
◇◇◇
「いずみさぁー」
「んー?」
「最近さぁー」
「んー」
「椎名と仲良すぎじゃね」
俺と恋の唐突で急展開な友情を真っ先に嗅ぎつけたのは、クラスメイトであり俺の幼馴染でもある織神鶴だった。
俺よりいくらかクールで男前な振る舞いをしてはいるものの、オナニストという点では同類と言えるこの男。彼もまた、好奇心は旺盛な方で…やたらと人の話に首突っ込んでくるのは毎度のことなのだ。
「そ、そう見える…?」
「おかしいだろ、なんか急すぎってか」
今までの俺と恋との関わりなんて、プリント配布時ぐらいのもので、確かにマトモに話したことさえなかった相手と突然帰りを共にするのは…疑問に思わざるをえないよなぁ。
「何かあったのかよ、アイツと」
「んっ…、」
な、 何か… ナニかッ!
途端に飲んでいた麦茶をブファァと噴き出し、目を丸くさせた鶴が慌てて俺の背中をさすってくれる…って、こんなあからさまな動揺の仕方、ギャグ漫画でしか見たことないよな…!ナニかあったことをそのまま大公開しちゃってるようなもんだ……ウゥッ 流石にあんな興奮する人生のターニングポイントの後でポーカーフェイスなんてかませねぇよ…俺すぐ顔に出るタイプだし…。
「なんだなんだぁ? ほら、麦茶と一緒に吐き出しちまえよ」
「なっ…なんもない…ゲホッ、ンン…」
「嘘だなー。その顔は絶対何かあった顔だ。あれか?もしかして、実は椎名も俺らの同類で…ツ◾︎ヤの18禁コーナーでばったり会ったのをキッカケに意気投合。そのまま二人、自宅でAV鑑賞会に洒落込み…」
「アホか!んな訳ないだろ!天使を穢すな!」
「そ…そんなに怒ることないだろ……つかなんだよ天使て…」
いや、おれの変態オナニーに付き合わせているようなモンだから絶妙にかすっているようなそうでもないような…
と、とにかく恋は、俺と鶴みたくマスかきに青春すり減らしてるような人間じゃあないっ!間接的に俺のせいで彼の青春もすり減るハメになるかもしれないけど…、それは彼の罪ではなく完全に俺のせいである!(…って、なんだか申し訳なくなってきたのでこの辺で)
「ちぇ 薄情なやつだな。お前は何かと秘密が多すぎんだよ。自分では上手く隠し通してると思ってるのかもしれねーけど、俺には分かるぞ」
「ご…ごめん……」
「別にいいけどな。あ!それよりさぁ、昨日ネットで…」
…なにも、鶴のことを疑っている訳ではないんだけれど。
ただ俺にはまだ自分の趣味を自分からカミングアウトする自信がないというか…あの時みたいに意図せずバレちゃえば楽かもしれないが、誰もが恋の様に俺の素顔を知ってもなお優しく今まで通り接してくれるとは思わない。堂々とできることでもないし、こっそりやっているのが一番だろうと思ってる。(でなけりゃ通報されちゃうだろう)
普通とか異常とか、そういう物は人によって価値観が違うものだ。…でも、鶴は少なくとも俺たち側の人間だから、いつかカムアウトできたら……って、そ、そんなシリアスに考え込むことじゃないけどな!!
「おい、話聞いてんのかいずみ」
「聞いてる聞いてる」
昼休みの平和加減に飲み込まれる、非現実的な事実…これはまだ、俺たちだけの秘密の話なのだ。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
23 / 23