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事情の二乗 1
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◇◇◇
「引かないのか?」
「んあー...ま、まぁすげえ驚いたけど大丈夫だよ。さっきはごめん...趣味はそれぞれだもんな」
俺のうんこ姿を目撃したのち、氷のように硬直し...なおもスカトロを趣味の許容範囲として認識した金髪の彼、名は恋。
許すどころか成り行きで一緒の帰り道を歩むことに...。
恋は簡単に言うと、クラス一の人気者である。他校女子も彼を目当てに寄ってたかり、バレンタインともなれば恋の机はスーパーのチョコレート売り場のごとく。
誰もが知るスーパーモテ男とは彼のことだった。
イケメンは心も優しい、だなんて非モテ男の俺には信じがたいことだが、どうやら恋は相当広い心の持ち主だったらしい。良くも悪くも、俺が吊るし上げられることも、首を吊ることもないということだろう。
「あのー、教室でウン... ア、アレは秘密で?」
「ん...うん。お前にはあっさりバレたけどずっと秘密でしてたんだ」
「はーナルホド、じゃあ俺いずみの大事な秘密暴いちゃったんだな」
「こんなとこ見られて、もう嫁に行けないよな俺...」
「おいおい嫁ってぇ〜」
さっきまでの動揺具合とはうってかわって、呑気にスキップで隣を歩いていく恋。
あまり他人に興味がないからだろうか?どれだけ女子に言い寄られても付き合うことはなかったと噂で聞いていたが、あれも本当なんだろうか。詳しくは知らないけれど...イケメンってどんだけいい顔しててもなーんか裏がありそうで怖いんだよな。俺のあんなとこ見て、他人に言わない奴なんているわけな...
はっ
「..........ま、まさかとは思うけどお前っ、おっおっ、俺を脅したり...しないよな?」
スカトロ趣味をバラされたくなければ俺の言うこと聞きやがれクソ野郎...?
突如脳裏に浮かぶ焼きそばパン。500円を握りしめ、泣きながら購買まで走る俺...
上の立場の人間に弱味を握られ一生パシられる...なんていうのはドラマでもよく聞く話だ。
もしかして、今こうしてニコニコしている裏で実は俺を...俺の秘密をどうこうしてやろうとか......
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