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零れた本音※歩視線
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困惑しながらも驚いたように俺を見つめる目を直視できず顔を伏せた
そりゃ…驚くよな。さっきまで電話してて会いたいとか言ってたやつがこんな近くにいるなんて誰も思わないだろう
けど、今ならまだ取り繕える。
たまたま近くを通りかかった時に二人の姿を見てしまって思わず逃げた、とか言えばきっとこいつはそれ以上は追及しない。
けど、それでいいのだろうか?
きっと1度ついた嘘は小さな歪みとなり
その嘘を塗り固めるためにまた嘘を吐き少しづつ溝を大きくしていく。それは2度と元の形に戻ることは出来ないだろう。
そんなことを積み重ねながら俺はこいつの傍に居られるのだろうか。
きっと無理だ。
そのうち後悔の念にうちひしがれてしまうに違いない。
それならば…そう思って口からそんな言葉が零れたのは偶然か必然か。
それは口をついて出てしまったのだ。
「お前のことが気になったから。」
決して投げやりな気持ちで言ったわけではない。素直に言葉が溢れでたのだ
思わず口を覆う
今、何て、言ったおれ?
"お前のことが気になったから"
そうそれは事実でありどうしようもない俺の本音であった。
発した言葉を認識した途端顔に熱が集い、考えることなく足は後ろへ伸びた
しかしすぐさま捕えられ腕の中に閉じ込められる
「今のどういうこと?」
耳元に吐息がかかり無意識に熱い息が漏れた
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