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後悔先に立たず21
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「ゆうちゃんどしたの?最近昼休みずっといなかったじゃん?たかみーも来てないし」
たかみーとは高宮のことだ。
「まあ、ちょっといろいろあって…」
「ふーん、あとね、顔色すごく悪いよ?」
「そうか?」
「目のくまがすごい」
高宮のことを考えない様にしてたら逆にいろいろ考えてしまって、ここ数日あまり眠れてない。
夜中に無理矢理勉強して、気を紛らわせている。
「勉強がはかどって」
「それにしては、この前の小テストゆうちゃんにしては点数悪かったよね」
「あれはたまたま体調が悪くて」
「もーゆうちゃん分かりやすいよー、たかみーのことで何かあったんでしょ?」
「いっ、いや、べつになにもっ!」
「顔に図星って書いてあるけどー?」
遥は妙に感が鋭いから怖い。
「そんな気にすることじゃ…ない」
「そんな顔してて大丈夫なわけないじゃん」
「遥には…関係ない…」
「むぅー、ゆうちゃん変なとこ頑固だよねーっ」
遥はそう言って頬を膨らませた。
これが様になる高校生はこいつだけだろうな。
「まっ、本当に大変なときは言いなよ!とりあえずちゃんと寝ないとね!ホットミルクがおすすめ!」
遥は俺が話したくないときは無理やり踏み込んで来たりしない、本当にいいやつだ。
それなのに本当のことを話さないっていうのはすこし罪悪感がある。
「…ありがとう」
放課後はたまに生徒会室で1人で勉強する、今日はなんか家に帰りたくなくて生徒会室に来た。
図書室で勉強するのは人が多いし、何より広くて落ち着かない。
生徒会室はそこまで広くないし、静かに勉強するのには丁度良い。
窓の外を見るとサッカー部が練習してるのが見える。
無意識に高宮を探してしまう。
くそっ、こんなときまでっ…
俺は机に突っ伏した。
そしたら急に睡魔が来てそのまま寝てしまった。
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