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何処?
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「ん。んんー」
手探りでベッドのシーツを手繰る
「ん?」
目を開けると、部屋の中は暗い
俺の隣のシーツはすでに冷たい
「岬?」
ガバッとベッドを出て、廊下を走った
すると、奥の方からちょこんと顔を出す愛しい人
「高志?起きた?って、パンツ位履いたら?」
ん?パンツ…履いたなかったっけ?
下を見ると、何も履いてない
「あぁ、悪りぃ。なんか貸してくんない?着替え持ってきてないわ」
「お風呂場に置いてあるから、シャワーしてきたら?その間にご飯出来るから」
「うん、旨そうな匂いしてる」
「ほら、早く…」
「ありがとう、岬」
頭をひと撫でして、風呂場へと行くと、下着とスウェットが置いてあった
細かい事まで気配りが効いてる
本当に、俺の奥さんは可愛いやつだ
シャワーで汗を流す
シャンプーも、何故か俺がいつも使っている物があった
「どんだけだよ…」
嬉しさに、顔は自然とニヤける
泡を洗い流し、用意されていた物を身につけ、頭にタオルを掛けて台所へと入った
「うわ、旨そー」
デーブルには、俺の好きな物しか乗ってない
「髪、まだ濡れてるよ」
「うん、いいのいいの」
「じゃあ、今運ぶから向こうで待ってて」
「手伝うよ」
「いいから、向こうで待ってて」
「お、おぅ?」
心なしか顔が赤い
ん?
俺何かしたかな
居間へと入り、コタツ布団の剥がされたコタツの前に座った
掘りごたつっていいよな…
足とか絡ませられるし
イタズラとか出来そーじゃん?
ここに入って、あーして…こーして…
いかんいかん
頭の中が未だにピンク一色だ
頭を振っていると岬が料理をお盆に乗せてやってきた
「何してるの?」
見られたか…
「いや、何でもないよ」
「そう?もう少し待っててね」
そう言って、また台所へと戻っていく
そして、またお盆に乗せた料理を持って戻ってきた
「いいな、こういうの」
「ん?」
「新婚さんみたいで」
「…っ、ば、バカな事言ってないで…座って」
「なに、動揺してる?俺最初から座ってるから」
「もう、黙って座ってて」
キレ気味で言われて、大人しく待つ事にした
そんなに恥ずかしがらなくてもいいのにな
恥ずかしくてキレるとか、どんだけ可愛いんだよ
やっぱり、離れたくないな…
明日には、帰らなきゃならない
しばらく逢えない
いつ逢えるかも約束出来ない
幸せ過ぎるこの時間が怖い
終わってしまえば、俺はどうなるのだろうか
随分と神妙な顔をしていたのだろうか、目の前に岬が近付いて来たのすら分からなかった
「高志?高志!」
「え?って、うわっ」
驚いて後ろへひっくり返る俺
目を丸くして、さらに驚く岬
「なんか、怖い顔してたよ」
「ちょっと、考え事」
「仕事の事?」
「んーまー、そんな感じ」
「用意出来たよ。食べよう」
「おぅ、旨そう。いただきます」
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