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美しい寝顔
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兄貴達が帰り、寝室へと足を向けた
ベッドには、気持ち良さそうに寝息を立てている岬
頬を滑るように撫でるとふわりと笑みを浮かべ、その手に擦り寄る
抱きしめたい
起こさないように、頭を上げそこへ腕を滑り込ませた
腕にかかる重みが、心地いい
少し汗を掻いているのか、しっとりした髪が腕を擽るように揺れる
離したくない
お前を思うと、こんなに胸が苦しい
側にいれば、身体は自ずと反応してしまう
節操なしと呼ばれそうだ…
それ位、岬を貪り尽くしたい
そんな事出来るわけもないのに
なるべく甘やかして全部を委ねられたい
だから、欲望のままに…なんてしない
変わらない愛情なんてないと思ってた
岬に出会うまでは
いや、変わっているのかもしれない
どんどん好きになる
岬はどうなんだろうか…
睫毛にかかった前髪を直してやり、そっと頬へ唇を落とした
「おやすみ、岬」
目を閉じ、今はこの心地のいい温かさを感じよう
どれ位眠っていただろうか
カーテンの隙間から光がもれ始めていた
ベッドサイドに置いた携帯で確認する
「5時か…」
今日、昼には岬は帰ってしまう
やはり、帰したくないな
随分と、岬に関しては我儘になってしまう
携帯を置いて、岬の寝顔をみていた
未だ眠り続ける眠り姫
そんなところだろうか
「ん、んー」
頭の位置が悪かったのか、モゾモゾと動き位置を調整している
落ち着いたのか、動きが止まり
またスヤスヤと眠りにつく
「…こうし」
不意に呼ばれた名前に驚き寝顔を覗き込む
「寝言か…」
どんな夢を見てるのだろうか
寝言にまで俺の名前を呼ぶなんて
夢にまで嫉妬してしまいそうだ
ここにいる生身の俺を見ろ。と…
馬鹿馬鹿しいな
岬にとっては、どっちも俺なのだから
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