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決意
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岬の家に着き、車を降りると家の周りには記者の山
「ちょっと片付けてくる」
岬と櫻木さんを家に押し込め、気合いを入れるようによしと声を出す
ゆっくりと門扉を開けると、次々とマイクを向けられる
「ko_siさん、こちらはどなたの家なんでしょうか」
「お答えください」
「まず一つ、こちらは一般の方の住まいですのでお引き取りください。それと、明日会見の場所を設けます。近隣の住民のご迷惑になります。これ以上ここに居座るおつもりなら、警察を呼ばせていただきますから」
「警察呼べば済むと思ってるのか?これだから…」
「これだから何だと?若輩者ですが、それなりの常識は持ってるつもりですよ。貴方方も仕事なら、ルールくらいは守りましょうよ…ね?」
「聞かれたことには答えられないと?」
「いいえ、答えますよ。明日ね。俺の一存では済まない事もあるんです。全ては明日お話しします。では失礼します」
門扉を閉め玄関へと入ると、その場に座り込んだ
「はぁ…疲れる」
「高志?」
顔を上げると、岬は心配そうにしていた
立ち上がり、ギュッと抱きしめた
「岬」
「大丈夫だよ…」
「うん」
優しく背中を撫でられた
全ての疲れが抜け落ちていく
「さ、入って…櫻木さんも待ってるよ」
岬に手を引かれ、居間へと通された
「どうだった?」
「明日、全部話す。ホテルの会場押さえておいて…小さいのでいいから」
「了解。会場は…ちょっと難しいかもねー」
「ダメだったら、何か考えるよ」
「うちの庭は?」
「は?」
「いや、それ無理あるでしょ?」
「家とか映さなければ、大丈夫じゃない?それに、あと数ヶ月後にはここ出る事になるし」
「岬は、いいの?それで」
「いいよ。見届けたいし」
「そっか…分かった。櫻木さん、各所に連絡しておいて」
「分かったわ。じゃあ、ちょっと連絡してくる」
櫻木さんは、居間を出て電話をしに行った
「荷物、部屋に置いておく?」
「ん、あぁ…後でいいよ」
「櫻木さんは、ここに泊まる?」
「ホテル取ってるらしいよ」
「え?そうなんだ…でも、どうしようかな…突然だったから、食材とか足りないかも」
「櫻木さんに買いに行ってもらおう」
「いいの?」
「うん、俺から頼んでおく」
「じゃあ、買う物紙に書かなきゃ…」
近くにあったメモを取り出し何やら書き始めた
そっと近付いて岬の肩に頭を乗せた
「ほら、こっちおいで」
ぽんぽんと自分の膝を打つ
そそくさと、そこへ頭を乗せた
ちょっと硬いそこに、頬を擦り寄せる
「甘えんぼさん」
「落ち着く…」
紙にペンを走らせながら、左手で俺の頭を撫でてくれていた
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